帰り道に、友達から貰ったチョコレートたちを食べていた。おいしい。皆料理上手すぎて、涙でるかと思った。そして自分があげたもののクオリティーの低さに、恥ずかしくなった。もぐもぐもぐ。おいしい。おいしい。頬がゆるゆるに緩み切ってるあたしの姿を、隣の風丸が怪訝そうに見てくる。


「なに?風丸も欲しいの?」
「違う。ていうか、行儀悪いぞ」
「んー。おいしいんだもん」
「・・・はあ。・・・あ」
「んあ」


ぴたり、と風丸が立ち止まるから、あたしも釣られて立ち止まった。何事かと思って、風丸を不思議そうに見れば、風丸は全く無駄のない動きであたしの唇のすぐ隣をぺろりと舐めて、「チョコ、ついてたぞ」と極普通に言ってしまうもんだから、お礼にその頬にキスを贈呈した。





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