吹雪くんの獲得チョコ数は鰻登りで、どんどんどんどん記録を伸ばしていく。ああ、このチョコの処理どうするんだろう、なんて考えていたらまた吹雪くんはチョコを貰った。吹雪くんが「ありがとう」なんて微笑めば、チョコを渡した女の子は顔を真っ赤にして去っていった。おお、これなんていうベタベタ少女マンガ。あの子の恋の行方はどうなるのかなー、なんて別に全然興味のないことを考えていたら、いつの間にか吹雪くんが目の前に居た。 「ねえ、ちゃん。」 「え、ああ、何?」 「ちゃんは僕にチョコレートくれないの?」 「は?吹雪くんたくさんチョコ持ってるじゃん」 「そうなんだけど・・・」 あたしの目の前で苦笑する吹雪くんがなんだかしょんぼりする犬みたいに見えてきたから、今日友達から貰ったいちごみるくの飴を1つあげた。すると吹雪くんはこれ以上にないくらいに喜んでくれた。その異常なまでの喜びように若干引いていたら、吹雪くんは今日獲得した全てのチョコをあたしに差し出して「ありがとう!」と言った。 拍手ありがとうございました。ハッピーバレンタイン!! :) |