ミッション:続・子供服の購入


さあ、服も靴も小物も買ったということで今から帰ろう!とを連れて歩き出した直後、俺のズボンのポケットに入ってた携帯が振動した。


「・・・美奈から?」
「みなー?」
「ああ。・・・もしもし?」
『あ、宮田先生?ちゃんとちゃんの服買いましたか?』
「ああ、買った。靴もちゃんと買ったぞ」
『あら、そこまで考えてたなんて意外でした。』
「・・・・まあな。」
『あ、じゃあちゃんと下着も買ったんですね?』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『先生?ちょっと、聞いてます?』
「美奈、これはなんていう拷問だ」
『戯言はいいので、ちゃんとちゃんの下着買ってきてくださいね』


それだけ言うと、美奈は通話を切った。俺はまたしても青ざめつつ、冷や汗をかきつつ、俺はもう一回来た道を戻ろうとしたら、が俺のワイシャツの裾を握ったまま立ち止まていた。引きずっていくことが出来ないわけではないが、それはちょっと回りの目が痛くなるので非常に避けたい。


「・・・?」
「みやー、あれー、あれー」
「ん?・・・・あれ?」


があれーと指差す先にあったのは、きらきらと可愛く飾られたアイスクリームの店だ。はそれに視線をロックオンしたまま動こうとしない。にアイスを買ってそこで待たすのも1つの手なのだが、俺1人で子供用の下着を買うのは本当にご勘弁願いたい。ということで、を説得しつつ抱っこをした。


「みやー!みやー!あれー!」
「帰り、帰りにちゃんと買ってやるから」
「うー・・・」


ちょっとむすっとしたに、事前に美奈から渡されていた最終兵器飴玉を渡して、何とか機嫌をとった。そして、飴玉を頬張ったを連れて、恥ずかしさ一杯になりつつ下着売り場に到着。それから素早く店員さんを見つけて声をかた。店員さんは俺の内心を察知してくれたのか、困ったように笑いながら「わかりました」と言って、を採寸、そして可愛い下着を何着か選ぶという一連の流れをしてくれた。本当に、本当にありがたかった。


「本当にたすかりました」
「いえいえ、構いませんよ。お父さん」
「ありがとーございました」
「はい、どういたしまして」
「・・・・・・・ありがとうございました」


店員さんの、お父さん発言をかなり気にしながら、早足でその場を離れた。そしてなつがずっと「あいすーあいすー」と楽しみにしてる、お預けになっていたアイスクリームの店に向かった。普段味合わない色々な気苦労に、重たい溜息を吐きながら一刻も早く帰りたい、と思った。








おまけ


「みやー、あーん」
「いや、俺はいらん」
「あーんあーん」
「・・・・あ、あー」


べちゃっ、


「・・・・・・・・・」
「あー・・・・・・ごめん、なさい」
「・・・・・・・・・・はあ(もう早く帰りたい)」





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